真夏のジリジリした日差し。
肌表面が焼けつくようにヒリヒリして不快ですよね。
紫外線がもろに肌を直撃しているようで、女性ならシミにならないか不安になりませんか?
でもこの太陽のジリジリ感、実は紫外線じゃなかったんです。
では何なのかというと、正体は「近赤外線」。
紫外線とは肌への影響が違って、たるみの原因にもなってくるこわ~い存在だったんです。
これからの夏は「近赤外線」だって無視できません!
・近赤外線の肌への影響が気になる方
・夏のじりじりした日差しをどうにかしたい方
・肌のたるみに悩んでいる方
・近赤外線をカットできる日焼け止めを探している方
放っておくとまずいことになるかもしれない「近赤外線とたるみ」の関係や予防策についてまとめていきたいと思います。
Contents
ジリジリと不快な日差しの正体は近赤外線だった
げんなりするかもしれませんが、真夏の青空を思い浮かべてみてください。
青い空、白い雲。
ギラギラと照りつける太陽から降り注ぐ容赦ない日差し。
日焼け止めはしっかり塗って外に出たのに、肌表面がジリジリと焼けつくように痛いです。
こんな時「紫外線が強いな」と感じるかもしれませんが、それは間違いです。
紫外線を浴びても肌表面の温度はほとんど変わりません。
冒頭で述べたとおり、じりじりの正体は「近赤外線」でした。
「近赤外線」は皮膚表面の水分の温度をじょじょにあげていき、ある一定の温度になると人はジリジリと不快に感じ始めます。
なんと通常の皮膚の温度から約6度も上昇した42度にまであがるんです。
42度というとちょっと熱めのお風呂くらいの温度ですね。
しかも日本の夏の場合、湿度も高くジメジメしていますからね。
暑いうえにベタベタ。
そりゃあ不快に感じます。
しかも近赤外線は不快なだけじゃなくたるみの原因にもなるというんだから、今まであまり取り上げられてこなかったことが不思議なくらいです。
でもなぜ近赤外線がたるみの原因になるのでしょうか?
それには近赤外線の性質が関係していました。
近赤外線とは?遠くまで届くから怖い?
近赤外線は地球に降り注ぐ太陽光のひとつです。
太陽光の中でも私たちが目にすることができる波長のものは「可視光線」と呼ばれています。
可視光線の中でも一番波長が長いものが赤。
赤色よりさらに波長が長くなると人間の視覚では認識できなくなり「赤外線」と呼ばれるようになります。
ちなみに可視光線より波長が短いものが「紫外線」ですね。
赤外線(IR):Infra Red ⇒可視光線より波長が長い
紫外線(UV):Ultra Violet ⇒可視光線より波長が短い
波長が長いということは、それだけ遠くまで届くということです。
怖いのは、人間の皮膚でも同じことが起こるという点。
こちらの図をご覧ください。
地球に届く紫外線にはUV-AとUV-Bがあり、UV-Aのほうが波長が長いのですが、どこまで届くかの違いはあるにせよ、どちらも皮膚の中を通過してきます。
UV-Cは波長が短く皮膚までは届かないので美容の面では全く注目されていないんですね。
ここで思い出していただきたいのが赤外線の波長の長さ。
紫外線よりずっと波長が長いのだから、皮膚のより奥まで届くことは理解していただけるかと思います。
近赤外線は筋肉まで到達し、そこでたるみを引き起こすことがわかっています。
次の項では肌へのダメージについてもう少し詳しくみていきましょう。
ここでひとつ注意点を。
赤外線はジリジリとして不快だしたるみの原因になる怖いものですが、人間にとって便利な側面も持っています。
赤外線カメラや家電のリモコン、暖房機器や調理家電にも応用されていていることは広く知られていますね。
ちなみに、近赤外線を応用した美容機器も存在します。
照射する時間・量・強さを調節することでコラーゲンの産生を促しハリやシワの改善が期待できるんだとか。
いい面と悪い面を併せ持つことを理解し、今回は太陽から近赤外線を浴びた時の肌への影響をみていきます。
近赤外線と紫外線 肌に与えるダメージの違い
近赤外線と紫外線(UV-AとUV-B)。
皮膚のどの部分まで届くかによって、肌へのダメージが違ってきます。
届く場所 | 引き起こされる肌ダメージ | |
UV-B | 表皮 | 肌の炎症や黒化(いわゆる日焼け) シミ そばかす 肌のごわつき |
UV-A | 真皮 | シミ シワ たるみ |
近赤外線 | 皮下組織・筋肉・脂肪 | 肌のジリジリ感 シワ たるみ |
近赤外線はいわゆる日焼けの作用はありませんが、ジリジリと不快な思いをさせたり、深刻なシワやたるみの原因へとなります。
近赤外線がたるみを引き起こす!
基本的にたるみの原因とされているのは、肌のハリや弾力をつかさどるコラーゲンやエラスチンの低下と言われています。
これらの量が減ることでハリや弾力が減り、皮膚や脂肪を支えきれなくなり肌全体がさがってたるんだようになります。
コラーゲンやエラスチンは加齢とともに減少しますし、紫外線を浴びることで分解され減ってくることがわかっています。
紫外線だけでもシワやたるみの原因にはなりますが、さらに怖いのが近赤外線。
近赤外線は皮下組織の下の筋層まで届き、筋肉を弛緩させ「たるみ」を引き起こすんです。
たるみの原因は近赤外線だけではありませんが、ひとつの要因として無視できないものとなっています。
近赤外線から肌を守る方法
こうなったら、徹底的に近赤外線対策をしなきゃ!
そう思った方も多いかもしれません。
近赤外線から肌を守るのに特別な方法はなく、基本的には紫外線対策と同じです。
- 日傘をさしたり帽子をかぶる
- 袖のついた服を着て肌を露出しないようにする
- 太陽光が強い時間(10時~14時)はなるべく外に出ないようにする
- メガネやサングラスで目を守る
- 近赤外線をカットする日焼け止めを使う
近赤外線をカットする成分がはいった日焼け止めはまだ数は少ないものの、いくつか発売されています。
購入する際には近赤外線カット成分が入った日焼け止めかどうかチェックしてみるといいですね。
ビオレUVアスリズムシリーズから発売されたサンバーンプロテクトミルクは花王の独自技術で近赤外線ブロックを実現しているオススメの日焼け止めです。
近赤外線カットできるフェイスパウダーやファンデーションもあります!
近赤外線でたるみ⁉ジリジリした日差しの肌への影響とは?まとめ
これからの夏、紫外線に加えて近赤外線のケアが重要視されてくるのではないかと予想されます。
ジリジリと不快なだけでも勘弁してほしいですが、たるみの原因となるのであればもう何もしないわけにはいきませんね。
ガラスの分野では研究が進んでいて、例えば首都圏の電車の窓ガラスは紫外線や赤外線を吸収する機能を持つ強化ガラスが使われています。
今まで通り紫外線に対するUVケアをしつつ、近赤外線についても意識していきたいですね。